Radial JDI Stereoは、ラディアルの代名詞とも言えるパッシブDI「JDI」の2ch仕様モデルです。完全なパッシブ設計のため電源を必要とせず、自然でノイズの無いピュアなサウンドを得ることが可能です。10Hzから40kHzまでの幅広い周波数帯を全く色付けせず、位相歪みのほとんどない信号を出力します。
この高いクオリティを実現するために、極めて品質が高く、グラウンドループ・アイソレーションに秀でたJensenオーディオトランスを採用しています。Jensenトランスは原音に対する忠実性が極めて高く、ノイズや歪みが発生しません。そのためバッファアンプのレール電圧によって制限されるアクティブDIとは異なり、楽器本来のサウンドを自然に再生することができ、プレイヤーの発するニュアンスを余すこと無く表現することができます。
各チャンネルには、1/4インチ入力端子、スルー出力、15dB入力パッド・スイッチがあります。グラウンドリフト・スイッチは2つのXLR出力の1番ピンを切り離し、グラウンドループを起因とするハムおよびバズノイズを除去します。楽器等のソースをINPUTに、バランスXLR出力をPAやレコーダーに接続します。このバランス出力はXLRマイクレベルなので、ミキサーまたはマイクプリアンプのマイク入力に接続する必要があります。アンバランス・ケーブルはノイズの影響を受けやすいため8m以下の長さで精一杯ですが、バランス・ケーブルであれば100mまで容易に伸ばすことができます。
THRU出力は、楽器等の信号をステージ上のアンプやモニターシステムに送ります。
JDI Stereoに使われている高性能Jensenトランスにより、大きな信号が入ってきても心配することなくプレイを楽しむことができます。実際にアーティストやエンジニアの多くが、トランスのサチュレーション状態で得られる自然なコンプレッション・サウンドを楽しんでいます。
しかしながら、高出力なデジタルピアノやDJミキサー等の接続においては、過度なサチュレーション状態となることがあります。そのような場合に、15dBパッド・スイッチを押すことで、入力感度を下げることができます。
JDI StereoのようなパッシブタイプのDIは、グラウンドループにより発生するハムやバズノイズを減らすのに最も効果的です。しかしながらグラウンドループは、近くにある電源や変圧器が影響するケーブルへのDCノイズ、理想的でない電子設計によるDCオフセット電圧、または単に問題を引き起こす悪い電源など、さまざまな方法で現れます。
そのためトランスによるアイソレーションに加え、JDI StereoにはXLRコネクタの1番ピンを切り離すためのグラウンドリフト・スイッチが装備されています。
JDIは過酷なライブツアー等にも耐えられるように、14ゲージのスチール製I-ビーム・インナーフレームと独特なブックエンド形状のアウターシェルを使用しています。この設計により、PCBへのストレスが除去され、はんだ接合部の状態を安定させ、アウターシェルがスイッチ部や端子部への保護を行います。スチールケースは、ノイズの原因になる電磁気的汚染に耐え、内部にあるトランスはMuMETAL缶が被され磁界から保護されています。これにより、ハムから解放された静かな信号伝送を実現しています。
音声信号経路は同一ですが、JDI Stereoは2チャンネル仕様で、スペースの関係で一部機能が省略されています。
音声信号経路は同じですが、Duplexは接続オプションがより多く追加されています。
近年、ステレオソースが多くなっている中でコンパクトさが大きな利点です。多くのアーティストが移動の多いツアーを行うため、小型であることは使い勝手が良いです。
ステージ上のマイクはすべてマイクレベルなので、DIの出力もマイクレベルに合わせることで接続やパッチがしやすく、またケーブル内のクロストーク抑制にも役立ちます。
いいえ。トランスフォーマーが直流成分を遮断するので安全です。
いいえ。パッシブマージ機能はJDIやDuplexに搭載されていますがJDI Stereoにはありません。
はい。1/4インチ入力端子に適合したアダプターケーブルを用意すれば使用可能です。
EANコード: 0676101043422