HEGELの求めるサウンドは、アコースティック楽器を最も自然な音で再生することです。透明感や微細なディテール表現、抑揚感、臨場感あふれる描写力を追求しています。その為、半導体物理学の豊富な経験から実際の音楽信号再生におけるトランジスターの動作を最適化させ、オリジナル音楽の忠実な再生を追い求めています。
特徴
- 数年前、HEGELにとって最後のCDプレーヤーとして開発・発売された「Mohican(モヒカン)」は、主要部品の生産中止により不本意ながらやむなく製造中止となりました。
その結果、HEGELは、より優れた後継機の開発に取り組むことになりました。完成度を高めることは容易ではありませんが、HEGELはそれを成し遂げ、誇りを持ってVikingを紹介します。HEGELがこれまで作った中で最高のCDプレーヤーです。
- ダウンロード、サウンドフォーマット、圧縮方法、ストリーミングサービスなど、さまざまな選択肢がある中で、音楽を聴くということには、いろいろな手間が付きまとうようになってきたと感じています。簡単で楽しいはずの音楽が、突然、複雑でストレスフルなものになるのです。Viking でCD を再生することは、そうではありません、ただ楽しさだけです。
Viking は、標準的なCD(Redbook)で最適なパフォーマンスを発揮するためにゼロから開発された、真のネイティブ16/44.1 CD プレーヤーです。原盤に忠実な高音質出力を実現するためにコンポーネントを最適化し、可能な限り忠実なサウンド再生を行うよう設計されています。
- HEGELがこのCDプレーヤーをViking(ヴァイキング)と名付けたのは、古代北欧の先祖ヴァイキングのようにHEGELは既存の技術を常に改良しているからです。
ヴァイキングの時代が始まったとき、船は既に何千年も前から存在していました。ヴァイキングがおこなったのは、その設計を完璧にすることでした。ヴァイキングの特徴的な長船は、海岸近くを航行するだけでなく、大洋を横断することもできました。ヴァイキングが行った改良は、彼らをを新しい海岸、さらには新大陸へと導きました。
CD の技術は古いかもしれませんが、完成されれば、今でも最高のデジタルメディアであるとHEGELは確信しています。
- 一見、Vikingはシンプルすぎるように見えるかもしれませんが、シンプルであればこそ卓越性が生まれます。VikingはCD(Redbook)を再生することだけに集中しているため、前例のないレベルの忠実度を達することができるのです。一つのことだけをおこなうことで、トレードオフはありません。
Vikingは、このタスクのために特別に設計された高品質のコンポーネントのみで構成されており、それがこのCDプレーヤーのサウンドを真に驚異的なものにしています。Vikingは、データの最適な読み取りを保証するために、専用のレーザーとCDドライブを使用しています。また、最新鋭のDACを搭載し、歪みを最小限に抑えた高品位なデジタル・アナログ変換を実現することで、音楽のニュアンスや繊細さを余すところなく聴き取ることができます。Vikingは、アップサンプリングや信号の改ざんを一切おこないません。なぜなら、信号をディスクに記録されたままの状態で取り扱うことで、DACがその絶対的な性能を発揮するよう最適化されるからです。
- ドライブとDACは独自のマスタークロックシステムによって直接制御され、両者間の完璧なタイミングを保証します。位相ノイズの非常に少ない水晶振動子と特許取得済みのSoundEngineテクノロジーを使用し、Vikingに搭載された独自設計のディスクリートクロックはジッターを極限まで低減しています。
Vikingはまた、特に低ノイズのために選ばれたOLEDディスプレイを搭載しており、よりクリアで詳細なサウンドを実現しています。Vikingのアナログ・ステージは、このモデルのために特別に開発されました。アナログ・ローパス・フィルターとライン・ドライバー・テクノロジーの両方が組み込まれており、アンプに至るまで完全にバランスの取れたノイズのない信号処理を実現しています。
- Vikingの最大の特長は、その筐体デザインです。Vikingの洗練されたデザインは、プリアンプP30AやパワーアンプH30Aにマッチし、モダンでまとまりのある外観を実現しています。しかし、デザインの選択は美的なものだけではありません。非常に信頼性の高いスロット・イン・ドライブと堅牢な筐体は、このプレーヤーが何年も何年も使い続けることできることを意味しています。Viking は、1組のバランスXLR 出力、1組のアンバランスRCA出力、1組のBNC75Ωデジタル出力を備えており、操作が簡単で、どんなオーディオ・システムにもすんなりと組み込むことができます。
このプレーヤーには、より便利なオートスタンバイ機能も搭載されており、他のすべてのHEGEL製品もコントロールできるヘーゲルのソリッドアルミニウムRC8 リモコンが付属しています。
- Vikingは、可能な限り忠実なサウンド再生を実現するために設計された最高級CDプレーヤーです。
そのメカニカル・デザイン、先進のデジタル技術、独自のマスター・クロック・システム、そして卓越したアナログ・ステージを備えたViking は、音楽を最も純粋な形で体験したいオーディオマニアにとって必需品です。Vikingはピーク・パフォーマンス・マシンです。その目的はただひとつ、それは、聴いている音楽のあらゆる側面を捉えることです。Vikingは、HEGELがこれまでに作った最高のCDプレーヤーです。
Line Driver
CD のデジタルデータをSyncroDAコンバーターでアナログ領域に変換した後、アナログ信号から高周波ノイズを除去する必要があります。これにより、変換プロセスで発生した高周波ノイズがオーディオシステムのプリアンプやパワーアンプに伝達されるのを防ぎます。高周波ノイズはオーディオシステム全体のリニアリティーと解像度を低下させます。リニアフェーズ・ローパスフィルターは、アナログ信号から高周波ノイズを除去し、同時にオーディオ信号の位相情報をそのまま維持します。LineDriver 回路ブロックは、リニアフェーズ・フィルターの後に接続され、接続された信号ケーブルを非常に低い出力インピーダンスで駆動します。
HEGEL CDプレーヤーに搭載されているリニアフェーズ・ラインドライバーは、大電流容量と低出力インピーダンスを持ち、あらゆるタイプの信号ケーブルを駆動することができます。HEGELは、CDからの歪みやノイズを排除し、最高のダイナミックレンジを維持するために、重要なアナログ・ローパスフィルターとラインドライバー回路を設計しました。これらの高性能アナログ回路ブロックを可能な限り最良の方法で設計するには、低ノイズ・アナログエレクトロニクス、高周波アナログエレクトロニクス、の分野における高度で深い技術的知識が必要です。
SynchroDAC
今日、ほとんどすべてのCDプレーヤーは、デジタル・オーディオ・データをアナログ・オーディオに変換するために、非同期アップサンプリングを使用しています。
HEGELは、この種の非同期変換技術を使用するとジッター誤差が振幅誤差に変換され、最適な音質が得られないことを発見しました。HEGEL CDプレーヤーは、同期アップサンプリングと呼ばれる新しいデジタル・アナログ変換技術を採用しています。この新技術は、より高い解像度とより少ない歪みをもたらし高音質を実現します。
シンクロDACテクノロジーは、ダイレクト・マスタークロック・テクノロジーと併用され、ジッター誤差とデジタルアナログ変換誤差を最小限に抑えます。これにより、通常のCDプレーヤーのDAC技術よりもクリーンなサウンドと高い解像度が得られます。シンクロDAC コンバーター・テクノロジーは、可能な限り高いダイナミック・レンジを維持し、歪みを低減するために、真にバランスの取れた信号処理を使用しています。
HEGELは、デジタル・オーディオ・データをCDから高解像度のアナログ・オーディオに変換するDA コンバーター・ボードを社内で設計できるよう、多くの研究を重ねてきました。DAコンバーター基板を最良の方法で設計するためには、低ノイズ・アナログエレクトロニクス、高周波エレクトロニクス、信号処理エレクトロニクス、および高度な回路基板レイアウト技術の分野における多くの深い技術的知識が必要です。
Master Clock
CDプレーヤーにおいて、最も重要なパーツのひとつがマスタークロック信号です。
マスタークロックは、オーディオ信号をデジタルからアナログに変換するタイミングをDACチップに正確に伝え、CDプレーヤーをコントロールしています。可能な限り最高のサウンドを得るためには、非常に安定したクロック周波数と可能な限り低いジッターを持つマスタークロックが不可欠です。マスタークロック・ジェネレーターは、非常に安定した時間周期を持つ必要があります。マスタークロック・ジェネレーターのタイミング周期が時間的に前後している場合、このタイミングエラーはジッターと呼ばれます。クロック・ジェネレーターのジッターはピコ秒単位で測定され、タイミング・ジッターのピコ秒数がクロック・ジェネレーターの品質の指標となります。
最高のサウンドを得るためには、可能な限り低いジッター値が最適です。ヘーゲルのCDプレーヤーはすべて、ジッターが10ピコ秒以下です。マスタークロック・ジェネレーターには、電源ノイズ、クロック発振器のトポロジー、水晶振動子の品質、クロックドライバー回路、回路基板のレイアウトなど、ジッターを発生させるメカニズムが数多く存在します。ほとんどのCDプレーヤーは、CDプレーヤー内のCDサーボ・デコーダー基板にあるマスター・クロックを使用しています。サーボ・デコーダー基板は、CDサーボやデジタルCDデコーダー回路からの高周波ノイズや低周波ノイズが多く発生するため、これは良い解決策とは言えません。結果としてCDサーボ・デコーダー基板上のマスタークロック・ジェネレーターは、周波数が不安定でジッターも大きくなります。CDサーボ・デコーダー基板にマスター・クロック・ジェネレーターを搭載することに加えて、多くのCDプレーヤーは、CDサーボ・デコーダー・基板からDACボードにSPDIFシリアル・デジタル・インターフェースを使用しています。非常に高価なCDシステムは、CDサーボ・デコーダー基板とDAC基板に接続された独立したマスター・クロック・ジェネレーターを使用しています。これは高価なソリューションですが、常に最高のサウンドを提供します。
すべてのHEGEL CDプレーヤーは、極めて低ジッターの高精度マスタークロック・ジェネレーターを使用しており、このマスタークロック・ジェネレーターはCD プレーヤー内部のDACボードに配置されています。この高精度マスター・クロックは、DACチップとCDサーボ・デコーダー・基板に直接分配されます。このように、ヘーゲル・マスター・クロック・ジェネレーターの性能は、非常に高価なCDシステムと同等です。
Sound Engine
ある物語が人から人へ語られるにつれ、物語の細部が変化していきます。あることが付け加えられ、あることが失われます。ある時点で、ストーリーは最初と大きく変わってしまします。
音楽信号がオーディオアンプを通過するとき、同じような現象が起こります。信号がオーディオアンプ内のステージからステージへと伝達されるとき、音楽信号はアンプの各ステージによって変化します。音楽信号が最終的にスピーカーに到達したとき、その信号は最初の信号ソースからの元の音楽信号とは異なってしまいます。
HEGEL SoundEngine ローカルエラー・キャンセリングシステムは、オーディオアンプ回路ステージでの歪みを防ぎ、オリジナルの音楽信号のディテールとダイナミックレンジを保ちます。その結果、ダイナミックレンジが広大で歪みの少ない、よりクリーンな音楽信号が得られます。特許取得済みのユニークなヘーゲル・サウンドエンジン・オーディオ・テクノロジーは、AB級アンプの利点とA級アンプの利点を兼ね備えています。Sound Engineテクノロジーは、あらゆるタイプのAB級アンプに見られるクロスオーバー歪みをキャンセルします。人間の耳は、音楽信号に含まれる高周波の歪み成分に対して非常に敏感です。ヘーゲル・サウンドエンジン・テクノロジーは、通常のタイプのオーディオ・アンプに見られる高周波の歪み成分をキャンセルします。ヘーゲル・サウンドエンジン・テクノロジーは、グローバルな負帰還は一切使用していません。